ビジネスにおいて、せっかくご縁の繋がった顧客が離れていくことほど悲しいことはないでしょう。
いったいなぜ、お客様は離れてしまったのでしょうか?
その3つの大きな理由をお伝えしていきます。
顧客の離れる3大原因
販売する商品やサービスによる多少の違いはありますが、顧客離れの原因は大きく3つに分けられます。
1.商品・サービスに満足いかなかった
一番シンプルな理由がこれです。
・価格に見合わないと思った
・好みに合わなかった
・期待を満たさなかった
・商品は良いが、提供する「人」の対応が悪かった
・商品に対する問題が起き、それに対する解決方法がなかった
あなた自身もそのような商品は、リピートしようと思わないですよね。
また、現状満足していたのにリニューアルをきっかけに離れることも。
商品・サービスを購入した顧客の声を聞き、
肯定的な意見・否定的な意見の両方に注意していかなくてはいけません。
2.魅力的な他社をみつけた
1がクリア出来ていても起きるのが、残念ながらこちら。
競合他社も常に魅力的な商品を開発し、業界の競争率が激しいほど価格にもシビアです。
例えばパン屋さん
塩バターパン、萌え断サンドイッチ、生食パン…
どこかで流行ったり話題になったら、あっという間に広がります。
「いつもはここだけど、あれも食べてみたい」
話題につられて他店に行き、そのまま…も十分にありえること。
常に魅力的な競合の情報が流れて来る現代。
負けないように
または、一度浮気されても戻ってきてもらえるように
自社の魅力を発信し続けていなくてはいけません。
3.カスタマーサービスが行き届かなかった
顧客が離れてしまう最大の要因は、カスタマーサービスにあります。
実際に78%の顧客が、カスタマーサービスの質が低いため購入を見送るというデータも。
「買おう!」とせっかく思った顧客でも
・お店の場所や営業時間がわかりにくい
・レジが混んでいる
・オンラインの入力や決済が煩雑
これだけで購入意欲が減ってしまうというもの。
せっかく買っても、
問題が起きた時に対応してもらえなかったり
アフターフォローがなければどうでしょうか。
実は私自身、商品に大満足し、魅力的な他社を見つけたわけでもないのに
「他もみてみようかなー」と検討しかけたことがあります。
(企業側からしたら恐ろしい話ですよね)
この時最後に思いとどまった理由こそ、
カスタマーサービスの良さでした。
どんなサービスだったのか、ご紹介します。
バルミューダ ザ・トースター故障!
他社への買換えを思いとどまった理由とは
バルミューダのトースターをご存知ですか?
高級トースターの先駆け、めっちゃおいしいトーストが焼ける。
機能とデザイン性に優れたあのオーブントースターです。
我が家はパン好きの私の熱望により、割と初期に導入しました。
トーストが美味しい!
クロワッサンやデニッシュも焦げない!
コンビニのカレーパンがめちゃウマに!
「買った良かった~」と夫婦ともに大満足の家電でした。
そんなトースター、一度リコールがありなんと「新品」に交換。
すごいなあ、ふとっぱらだなあ、と思いながら使い続けることさらに1年。
途中で電源が落ちるようになり、故障してしまいました。
一般的なトースターと違い、繊細な温度制御がウリです。
まあ壊れることもあるでしょう。
とりあえず公式ホームページのサポートから、メールで問い合わせてみました。
良かった点1 サポート・お問合せ先が明確で初回回答が早い
電話もメールも365日対応。
電話はフリーダイヤル。メールは24時間以内に回答。
そうホームページに明記されているのを見ると、顧客への誠実さを感じます。
多くの会社では365日対応は難しいかと思いますが、
トラブルが起きた時少しでも早く知りたいのは「いつ解決するか」ということ。
メールですぐ回答がもらえるとわかっているのは、心強く感じました。
問合せフォームも簡潔で分かりやすかったです。
良かった点2・本当に回答が早かった
フォームを送った後、
「もしかしたら買い替えかな〜」という予感もありました。
そこで後発の高級トースターをリサーチ。
デザインや性能などを見ていると、ちょっと欲しくなってきます。
そう思いながら仕事をし、夕方メールチェック。
早くも回答がありました。
7:37 問合せを受け付けました
16:08 サポートから返信
時間も約束どおりでしたが、
ただお詫びや今後のスケジュール案内ではなく、具体的な対応の提案だったのが印象的でした。
回答だけでなく、スピード解決にも意欲的なのが伝わります。
良かった点3・利益より既存顧客
そしてこれが決め手でした。
「有償製品交換のご提案」つまり、特別価格で新品を買えるということですね。
正直、修理不可=新品を買わなくてはいけない。という考えだったので、このメールを貰ったときは
「え⁉いいの?(喜)」でした。
なぜなら高級トースターの先駆けだけあって、定価は23,500(税別)。
リサーチしていた他の高級トースターより頭一つ高額なのです。
・性能は大満足
・”交換”なので故障分の処分も不要
・ネックになっていた価格も対応
そして何より
・この先故障しても、メーカーは誠実に対応してくれる
この安心感が決め手になって、即手続きをお願いしました。
余談ですが、現在購入を検討している別の家電もバルミューダ社で購入する予定です。
原因は商品かサービスか「自然に選ぶ」環境を作り上げよう
今回まず私が故障をサポートに問合せたのは、単に「高くてすぐ諦めるのがもったいないから」だけではありません。
・以前リコールでの対応がスマートで、邪険にされないだろうと思っていたこと・SNSなどで「故障したら相談するとよい」という体験談を得ていたこと
つまりお客様サービスへの信頼があったからです。
既存顧客が離れる3大原因を思い出してみて下さい。
1.商品・サービスに満足いかなかった
2.魅力的な他社をみつけた
3.カスタマーサービスが行き届かなかった
今回私は元々の商品には満足しており、
けれど積極的に魅力的な他社を探し見つけていました。
しかし、他社がここまでレスポンスと対応の良いサービスが出来るとは限らない。
製品とサービスの信頼によって、他社への乗り換えをやめたのです。
(予想ですが、他社の高級トースターの価格調査もした上での有償交換価格のオファーだったのではないでしょうか。)
良い商品・サービスを作れば、お客様は買い続ける。
その考え方は少し傲慢かもしれません。
お客様は常に進化する他社の商品・サービスを目にし続けています。
お客様が困ったとき、スムーズに手を差し伸べ、
誠実な対応と断る余地のないオファーをする。
金額的に寄せられなくても、親身になって対応する。
「困ったときの神対応」こそ、あなたの既存顧客が離脱するかファンになるかの分かれ道なのです。